日々の歯磨きだけでは、虫歯・歯周病は予防できません。
どんなに丁寧に、かつ、毎日歯ブラシをしていたとしてもです。
それはなぜでしょうか?
そしてどうすればよいのでしょうか?
キレイ好きの日本人ですから、100人の方に歯を磨いていますか?と質問すれば、おそらく9割近くの方は磨いていますとお答えになると思います。それくらい歯磨きというのは日本人に浸透している行為ですし、幼稚園や小学校でも歯ブラシ指導が実施されています。
にも関わらず、 毎日毎日毎食後に必ず歯ブラシしているのに虫歯になる、丁寧に磨いているのに歯周病になるのです。
これは歯の表面に強固に付着している歯ブラシでは除去できないバイオフィルムという細菌のかたまりが原因です。
日常で見かけるバイオフィルムは、お台所の排水溝やお風呂の浴槽のぬるぬるねばねばしたものです。
毎日キレイに体を洗った後にお風呂に入っても浴槽はぬるぬるしてきます。
お台所の排水溝も同様です。洗剤で洗ったお皿を洗い流しているのに、ねばねばぬるぬるしてきます。
そしてこれら頑固な汚れを除去するためには強い薬剤を使用するので、換気を良くした状況下で、皮膚や鼻の粘膜を保護するために手袋やマスクをしてから行なってくださいと、使用注意事項として書かれています。
ですが、お口の中はそういうわけにはいきません。
そういった強い薬剤をお口の中に使うことはできませんし、お口の中のバイオフィルムにお薬は効きません。
ですから、特殊な機械や器具を使用して除去するほかないのです。
バイオフィルムはどんなに丁寧に時間をかけて歯ブラシで磨いても、歯科医院で使用する器具でしか除去することができないのです。